iCODIS RD-813 3000 lumens 720p Mini HD DLP Projector 雑感と備忘録

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Photo by hyt.

iCODIS というメーカーの RD-813 3000 lumens 720p Mini HD DLP Projector 雑感です.結論から言うと,

日常使いのプロジェクタとして全く問題なし!ただし,持ち運びは製品の箱ごと行うべし!

です.

製品ページとメーカー

製品ページは,

Pro-live T400 | 3800 Lumens HD Powerpoint Presentation Projector with Multiple Ports
Change your working way with Pro-live T400 from iCODIS, best projector for work presentations. 720p native resolution HD...

です.香港の企業のようですね.

小型の格安プロジェクタを色々作ってるメーカーみたいで,本製品は現在のところこのメーカーの作る最上位の機器の様です.なお,Firmware 等は現状,配布されていないみたい.製品のメニューにはいかにもなメニューがあるんですけどね.

購入の経緯

これ,私が買ったものではなく,同僚が購入したものです.

海外出張先でプレゼンがあるのだけど,どうも備え付けのプロジェクタがないみたいで持って行った方が安心なので,モバイルプロジェクタを購入したい

とのこと.

最初は適当な国内製品を検討されていたようでしたが,もちろんそれなりのお値段してしまいます(10万円以上).「海外に持ち出すのだから,落としたり,忘れたりしても惜しげのないものにされたらいかがですか? Amazon で安いのだと1万円以下でありますよ.ただし中華製ですけどね」とオススメしたところ,バッテリー内臓品が良い,とのことで選んだのが本製品です.

プレゼン用なので,明るい部屋で使えないといけませんし,軽く無いと持っていくのが大変な訳ですが,本品は,

  • バッテリー内臓(10000mAh!)
  • 出力は 1280 x 800 (720P),入力は FullHD (1080P)まで
  • 軽い(600g)
  • 明るい(3000lm)

とスペック上は条件を十分に満たしています.さすがにこれだけのスペックなので,お値段も1万円以下ではなく,約4万円とそれなり.と言うか,「たった4万円ってホントか?」というスペックな訳です(同僚も驚いていた).と言うことで,色々チェックしてみた結果を以下にご紹介します.

開封の儀(Unboxing)

まずは開封の儀から.まず,最近の中華端末らくし箱はとってもキレイ.同僚曰く,Apple っぽいなぁ……とのこと.

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開けると,

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のような感じで,見ての通りしっかりと本体は緩衝材に包まれており,さらに日本語の説明書らしきものが入っています(結局説明書の中はみませんでしたが).

完全に取り出した状態が以下の通り.

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付属品として,

  • プロジェクタ本体
  • ACアダプタ(19V 2.1A)
  • 赤外線リモコン
  • HDMIケーブル
  • 専用RGBケーブル
  • 小型三脚
  • 説明書・保証書

が含まれていました.驚いたのは小型の三脚

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まで含まれていたことです.買って初めて気が付いたのですが,本製品,きちんと三脚穴があり,付属以外の通常の三脚を使うこともできます.

さて,本製品,いくつか注意が必要なことがあります.

まず,一つ目はアナログRGBの端子です.これ,通常の端子ではなく,細くて小さいです(以下参照).

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少なくとも私はこのタイプの端子見たことないですし,普通に売ってるような端子じゃないので,RGB を使うときは専用の端子変換ケーブルを持ち歩かないといけません.

次に注意が必要なのはリモコンです.

本製品,ボタンは背面に一つしかありません(上の写真だと左側ACの口の隣です.右側のスライドスイッチは電気を完全に落とすためのスイッチです).つまり,プロジェクタの各種操作はリモコンでしかできません(Amazon のレビューにも指摘があった).映像入力の切り替え等もリモコンでやるので,これも必ず持ち運ばなければなりません.

さらに,製品ページには SDカードが使える旨の図があるのですが,残念ながらSDカードスロットは本体には用意されていません.これ,おそらくUSBのSDカードリーダー経由で使えるということだと思います(実際使える.ただし USB1 の口でしか使えなかった).同様に製品ページを見ると USB3.0 の口がある旨の図があるのですが,これも見当たらない.両方とも USB2.0 の口に見える.

USB3.0 があるからと言って何か嬉しいことがある訳じゃないので,別に構わないんですが,アバウトだなぁ……と感じるのは確かですね.

使用雑感

使用感ですが,Android なプロジェクターとは比べられませんが,それなりに多機能で,便利です.

まずは,白い壁面に映してみた様子から.


蛍光灯がついたかなり明るめの部屋で40〜50インチくらいの大きさで投影した場合は,

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みたいな感じ.すごく明るいという訳ではないですが,内容は十分に確認できます.

次に,200インチくらいで投影した場合(四角い8畳間の壁面中央にかなり大き目に映した場合)は,

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のような感じ.さすがにカーテンを完全に締め切り,部屋をかなり暗くしないといけません.しかし,この大きさでも部屋を暗くしさえすれば十分明るくキレイです.

もちろん本体にはスピーカーが内臓されています.少し広めの会議室程度であれば,あまり音は良くはありませんが,十分な大きさの音が出ます.また,本体背面にはヘッドフォン出力端子がありますので,必要な場合はここにポータブルスピーカー等をつなげることができます.

なお,

画面サイズの調整は,本体の設置位置を前後に動かすしか方法がありません.また,ピントは投影口近くの本体側面にあるレバーを使って行います.

感覚的には,壁から1mくらい離して置くとだいたい40から50インチのテレビなみの大きさになり,3m くらい離すと200インチくらいのサイズになります.上の2番目の例は,8畳の部屋のほぼキワキワまで本体を離して設置した場合で,これ以上大きくは,いくら部屋が暗くても光量が足りないことからあまり現実的ではないと思います.

なお,投影中,

かなり大きな高周波の冷却ファンの音がします(結構耳障り).

また,バッテリー残の警告等はなく,

バッテリーがなくなると,いきなり電源が落ちる

ことに注意が必要だと思います.


次に操作ですが,OSD と入力切り替えが別になっており,リモコン上部のボタンでそれぞれを選択するようになっています.

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まず,OSD のメニュー画面から.映した感じは,

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です.設定項目は,最初のメニュー項目(歯車アイコン)が,

  • Gyro Horizon(水平線,選択すると自動調整される)
  • Auto KeyStone(台形補正を自動的に行うか否かの選択)
  • Manual KeyStone(手動での台形補正)
  • Mounting(画面の前後・左右反転)
  • Brightness Mode(Normal, Movie, Save の順に暗くなる)
  • Battery info(バッテリーの状態表示,High, Middle, Row, ACの4種類)
  • Desk Mode(On と Off できるけど何かはよく分からない)
  • Software Update(USB)
  • Version

2つ目のメニュー項目(画面アイコン)が,

  • Picture Mode(Standard, Mild, Dynamic のプリセットと User の4種で,最初の3つがプリセット,最後のUserでコントラスト等を細かく調整できる)
  • Color Temperature(Cool, Medium, Warm のプリセットと User の4種)
  • Aspect Ratio(Auto, 16:9, 4.3 の選択)
  • Noise Reduction(Off, Low, Middle, High, Default の選択)
  • PC Setting(これ,よく分かんない)

3つ目のメニュー項目(音符アイコン)が,

  • Sound Mode(Standard, Movie, Sport のプリセットと User で低音・高音の調整)
  • Balance
  • Auto Volume(On と Off)
  • Surround Sound(Off, Surround, SRS TruSurround XT の選択)
  • EQ(120Hz, 500Hz, 1.5KHz, 5KHz, 10KHz 5バンドイコライザー)

4つ目のメニュー項目(時計アイコン)が,

  • Sleep Timer(Off と 10分刻みで90分までん選択)

5つ目のメニュー項目(Windowsアイコン)が,

  • OSD Language(メニューの言語選択,色々,日本語もあり)
  • Restore Factory Default(初期状態)
  • HDMI Mode(PC と DVD の選択)
  • Blending(Low, Middle, Hight の選択.OSD の画面にどれだけ元画面を透過させるか)
  • OSD Duration(Off, 5秒刻みで15秒まで,OSD の表示時間)

です.

なお,6つ目としてサイコロ型のアイコンがあるのですが,なぜかこれは選択できません.また,OSD の言語選択には「日本語」もありますが,フォントがおかしいのと訳が微妙なせいで,ハッキリ言って,英語のモードのまま使った方が分かりやすかったです.


次に,入力切り替えのメニューは,

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  • HDMI
  • RGB
  • USB1
  • USB2

の4種類で,USB1 と USB2 を選択すると,さらに,

Photo by hyt.

  • Gallary
  • Music
  • Video
  • Text

の4種類を選択できます.FAT32 フォーマットの USB メモリ等を入れると,フォルダごとにこれら選択した形式のファイルを選択して再生できる様になっており,これはこれで十分に便利です.

なお,再生できるファイル形式は mp3 とか mp4 とかはもちろん可能ですが,これ以外にどんな形式が可能なのかは調べていないので良く分かりません.

無線対応について

仕様を見ればお分かりの通り,本機は無線による接続には標準では対応しません.しかし,HDMI 入力と USB 端子がありますので,例えば,Microsoft の

https://www.labohyt.net/blog/microsoft/microsoft-wireless-display-adapter/

なんかを使えば,少し不恰好ですが,

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みたいな感じで MiraCast が使える可能性がありますし,ChromeCast も同じ様な感じで対応できる可能性があります.問題は USB から十分な容量の電気が確保できるかどうかです.

で,こればかりはやってみないと分からないので,実際に試してみると,

Miracast も ChromeCast も特に問題なく使えました.

ただし,ChromeCast は旧製品の方で,現行の丸い,

Google ストア
あなたの毎日を便利に。

ではないことに注意してください(現行製品は持ってないので試していません).

なお,個人的には,無線への対応は,この方式の方が望ましいです.というのも,無線による接続は,機器同士の相性でつながったり,つながらなかったりするからです(この辺りの詳細は,https://www.labohyt.net/blog/microsoft/microsoft-wireless-display-adapter/ をご覧ください).上の写真をみていただくとわかる通り,無線に対応するアダプタを付けても少し不恰好になるだけです.確実に安定して接続できることの方がはるかに重要だと思います.

バッテリー持続時間とACアダプタについて

本製品,バッテリー内臓だと言っても,せいぜい持つのは2時間くらいです.現実にはやはりACアダプタを持ち歩かねば安心して使えません.しかし付属の AC アダプタ,写真を見ていただくとわかる通り,決して小型軽量とは言えません.

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さらに,リモコン等や RGB ケーブル等のことを考えると,これらをコンパクトに持ち歩くには,結局製品の箱ごと持ち歩いた方が安心で,だから,冒頭の結論にある通りな訳です.

なお,本製品の AC アダプタは,19Vの一般的なものなので,(保証はできませんが)一部のモバイルノートPCに付属するもので代用できます(私の場合は,EPSON のものが使えた).

まとめ

と言うことで,かなり詳しく製品を見てきましたが,色々欠点はあるとは言え,この値段でこの性能のプロジェクターが手に入ると言うのはやはり驚くべきことだと思います.

個人的には,あと,

  • USB3.1 による充電
  • 単焦点化

さえしてくれれば完璧です.保証等がどの程度キチンと行われるのかは心配ですが,どことは言いませんが,国内の某有名メーカーの製品でも酷いサポートしかしてもらえないなんて経験もありますので,そこまで避けて通らなくても良いんじゃないかなと.

まぁ,日本語の詳しいマニュアル等が付属してきて欲しい,なんていう場合は国内製品を選ばざるをえないとは思いますけどね.

以上!

 

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